インソールの使用目的
医療用インソール(足底板・足底挿板)は、靴の中に凹凸のある中敷きを入れることで足の機能を向上させて痛みを緩和する装具です。
具体的には、① 足のアーチをサポートしたり、② 硬い部分と軟らかい部分を作って圧を逃がしたり、③ 内側や外側に傾かせたりして足首の配列を整えたりします。
インソールを入れる靴は、中敷きを取り出せるような紐靴(ウォーキングシューズ)が理想的です。
革靴やパンプスをよく使う方には、薄いインソールを作製できます。
また、室内での生活が主な方には① 室内用の介護シューズにインソールを入れるか、② バンドをつけて直接足に装着するインソールを着用することもできます。
対象疾患
外反母趾、内反小趾、開張足、足底腱膜炎、踵骨棘、アキレス腱炎、扁平足、外反扁平足、凹足(ハイアーチ)、モートン病、O脚、X脚、踵骨骨端症、有痛性外脛骨、変形性膝関節症、変形性足関節症、関節リウマチ、麻痺足、胼胝(タコ)、鶏眼(ウオノメ)、巻き爪など
※ 足に限らず下肢のどこかに痛むところがある方は対象となります。
当院では、医師、看護師、理学療法士、義肢装具士がチームを組んで、全力で足の治療に取り組んでいます。
インソールの種類
矯正インソール | 動的インソール | |||
目的 | 痛い部位の除圧 高さや角度の矯正 |
歩行バランスの改善 | ||
作成方法 | 立位で立体的な足型をとり その鋳型をもとに作成 (静的手法) |
足底への荷重の分布や 歩行のバランスをみて作成 (動的手法) |
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作成者 | 義肢装具士 | 理学療法士 | ||
日 時 | 木曜日午後、第1/3/5土曜日 | 随 時 | ||
事前予約 | 必 要 | 必 要 | ||
所要時間 | 約20分 | 約20分 | ||
完 成 | 約1週後 | 当 日 | ||
適 応 | 脚長差の補正 扁平足などの矯正 局所的な痛みの軽減 |
歩行やスポーツ時の 痛みや動きを良くする |
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保険適応 | あ り | な し | ||
金 額 | 両 足 | 片 足 | 両 足 | |
約 5.2万円 | 約 2.6万円 | 1万円 (税抜) |
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療養費を申請して還付を受ける | ||||
実質 負担額 |
3割 | 約 1.6万円 | 約 8千円 | |
2割 | 約 1.1万円 | 約 6千円 | ||
1割 | 約 6千円 | 約 3千円 |
カウンセリング(事前予約制)
足専門の理学療法士がフットプリントを採取し、評価・助言いたします。
評価:正確な足のサイズ、立位の荷重バランス、立ち方や歩き方のクセ
助言:靴の選び方・履き方、足の体操、歩き方のコツ
よく履く靴(仕事の靴)、気になる靴、できればウォーキングシューズも一つ持参してください。
動的インソール
足底の荷重バランスが改善するように、各種パッドをインソールの裏に貼り付けます。
着用して歩いた状態を確認し、補正を加えます。グラインダーという専用の機械で仕上げ、当日お渡しします。
その後、期間をあけて何度か調整していきます。
矯正インソール
トリシャムというスポンジのような台に乗って足型をとります。
その鋳型をもとにして、矯正に必要な高さや凹凸を加えて作成します。約1週後に完成品をお渡しします。