首下がり症候群とは
首下がり症候群は、首が垂れて前を見ることができない病気です。
1887年にGerlierが首下がりについて初めて報告し、1992年にSauarezが首下がり症候群と命名しました。
https://tmdu-orth.jp/spine-disease/post-4000
疫学・原因
70代以降の女性によくみられます。明らかな原因がないもの(特発性)が約70%と多く、頚部の外傷や術後、パーキンソン病などのの神経筋疾患、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患も原因となります。
症状
首下がり症候群の最も大きな症状は前を向けない(前方注視障害)ことです。
通常は肩が凝っているような違和感から始まり、頭部が重く感じるようになり、そのうち前にかがんだ状態となり、前を向けない状態となります。
また頚椎の後弯による強い肩こりや、四肢のしびれや麻痺などの神経症状を呈したり、歩行や食事も困難になることがあります。
治療
首の後ろの筋肉の筋力低下が原因となるため、ここを鍛えるリハビリが重要です。
また装具を着用すれば症状を改善することができます。
こういった保存加療を3か月行っても効果が得られない場合には手術が行われることもあります。