コラム

下肢の免荷装具

すね(下腿)や足の骨を骨折すると、治るまでの間は体重をかけることができません。そこで活躍するのが免荷装具です。「免荷」とは荷重を免れる、つまり体重をかけないようにすることです。
多くの整形外科には義肢装具士という義肢や装具を作製する専門家が定期的に装具外来を担当しています。

代表的な下肢の免荷装具

①PTB装具(膝蓋腱支持式免荷装具)

下腿から足関節の骨折に対して使用されます。膝蓋骨の下にある膝蓋腱の部分に体重をかけることで、膝より下の部分を宙釣りにして体重がかからないようにします。

補装具費支給事務ガイドブック平成30年度告示改正対応版より
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000307895.pdf

②グラフィン装具

踵骨骨折に対して使用されます。土踏まずの部分に体重をかけることで、踵の部分を浮かせて体重がかからないようにします。

内藤義肢製作所HPより
https://www.naitohgishi.co.jp/publics/index/79/

③アキレス腱断裂用装具

アキレス腱断裂に対して使用されます。足首を伸ばす(底屈する)ことで切れたアキレス腱の切れ端(断端)を近づけます。アキレス腱が少しずつ癒合してきたら、1週間に1枚ずつ踵の板を外していきます。厳密には免荷するというよりアキレス腱の長さを短くして癒合を促す装具です。

テクノブレイス株式会社HPより
http://www.technobrace.com/equipment/04.html